建築施工管理技士のKです。

創業から70年以上、
一貫して「防水の専門家集団」として数多くの建物を水から守ってきた棚田建材。
今回は、防水工事を行う前の既設下地(金属屋根)についてのハナシです。

防水改修を行う際、一番大切な管理ポイントは既存下地の状態確認です。
既設下地の種類、既設防水層の種類の把握することにより、初めて改修案を考えることができるからです。

今回はその中でも既設が金属屋根下地の場合について触れていきたいと思います。

金属屋根で漏水するポイントは屋根材の継ぎ目や屋根材を固定しているビス周りや取り合い部のシーリング等、平らな金属ではない部分をいかに防水するかがポイントとなります。

写真は既設金属屋根の防水改修現場の写真です。

施工前

施工完了

施工前写真を見てわかるように
ビスに錆が生じ劣化しております。また、シーリング材も経年により防水性能が機能していない状態となっており、下階ではかなりの漏水が発生しておりました。
その為、まずはシーリングの打ち換え作業を行いました。

しかし、漏水は止まらず板金によるカバー工法の施工しかないか、という見解になっていました。しかし、板金による施工ではコストもかかる為、何かいい方法がないかと考え、金属屋根に直接塗布することができるアクリルゴム系の塗膜防水材を提案し、施工しました。
結果として、コストを抑え、漏水を止めることに成功しました。

ひと昔前は金属屋根に対して塗膜防水による改修方法は少なく、一般的に認知されていない為、RC面しか防水はできない。と思われることが多いですがこのように金属下地の工法も開発され、と防水工事も日々進化しております。

今回は塗膜防水にて施工を行いましたが、塩ビシートやゴムシートなどで金属屋根を回収する工法もあります。様々な既設屋根で、下地の状況と建物に応じた工法を選択することで漏水を止める方法はあります。その見極めを行うことが施工管理技士としての第一歩です。


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