建築施工管理技士Hです。
創業71年、一貫して「防水の専門家集団」として数多くの建物を水から守ってきた棚田建材。
今回は暑い季節を乗り切る遮熱・断熱工法のハナシです。

前回のブログで梅雨入りの話題が出ましたが、近畿地方もご存知の通り観測史上最短での梅雨明け
となり、既に夏本番のような気温になってきました。
屋上や外部で仕事をする作業員にはとても厳しい季節です。
そして、マンションなどの最上階にお住まいのお客様から夏の暑さのお悩みをお聞きします。

近年の建物には新築時に基準(=省エネ基準)に沿った断熱材が屋根に用いられますが、
その断熱性能は基準が新しいものほど高く、年数の経過した建物では断熱性能が不足している場合があります。
建物内部を快適に保つためにはエアコンなどの冷暖房機器を使用しますが、建物自体の断熱性能
によって、快適性やエアコンの設定温度にも影響があります。

ここで断熱とは文字通り「熱」を「断つ」という意味で建物内部に熱を伝わりにくくして、
夏は涼しく冬は暖かい室内にする事を指し、断熱防水工事においては一般的にポリスチレンフォーム
やウレタンフォームと言った発泡スチロールのような板材を用います。

防水工事においては、断熱材を屋根面とシート防水やアスファルト防水の間に挟み込む事で、
露出断熱防水層を形成することが出来ます。

この際、断熱材は建物の外側に設置される「外断熱」という状態になります。
これに対して建物の内側に断熱施工を行うのが「内断熱」となりますが、「外断熱」は機密性が
高く、結露の発生が抑えられ、建物の劣化防止も期待されます。

さて、断熱と似たような言葉に遮熱があります。
遮熱は「熱」を「遮る」という意味で、太陽熱を吸収せずに反射することで輻射熱の発生を抑え、
暑さを室内に伝わりにくくする事を指します。
防水工事においては、高反射率防水シートや高日射反射率保護トップ材などを用います。
断熱とは違い、冬場に室内の温度を逃がさないと言う機能は無いので、寒さ対策も検討したい場合
には断熱工法との組み合わせをおすすめします。
また断熱工法に遮熱を組み合わせることで断熱材への熱の影響を抑え、防水層が長持ちする効果も
期待できます。

防水改修の際に断熱工法や遮熱工法を用いることはもちろん、メンテナンスのプラスアルファとして
既存の防水の上から遮熱対応のトップコートなどを施工することも可能です。

棚田建材では、防水工事だけでなく外壁の調査・診断から適切な補修・メンテナンスを
ご提案致します!

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