建築施工管理技士のKです。
創業から70年以上、一貫して「防水の専門家集団」として数多くの建物を水から守ってきた棚田建材。
今回は、止水工事についてのハナシです。
全面防水改修を行う予算がない。
雨漏りを一時的でもいいので止めたい。
上記のような要望に対応する為、止水工事を行うことがあります。
一般的に施工箇所は主にピット内等の地下作業で行う時が多いのですが、今回は屋上でも活躍できる仕様をご紹介したいと思います。
【止水工事の流れ】
①施工前調査 漏水状況の確認
既設建物のクラックの位置、モルタル浮き等、躯体の状況を確認する。
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②クラックや浮き部箇所からの雨水侵入経路の想定
※クラックや浮き等の躯体の不具合は漏水原因の可能性が高い為念入りに確認する。
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③止水材の注入位置の選定し、止水工事開始
実際の現場で施工した時の写真です。
現状写真
※既設下地がシンダーコンクリートの現場になります。
まずは電動工具にて削孔作業を行います。
※穴と穴の間隔は規定通り計測し、削孔作業を行います。
次に削孔ケ所の清掃を行い、止水材の注入作業を行います。
※止水材に防水効果があります。
最終で止水材にて穴埋め作業を行います。
※これで完成です。
某現場は既設がシンダーコンクリートであった為、止水工事の施工が可能となり、全面防水改修を行わず、漏水ストップに成功しました。
【止水材の特徴(某現場の使用材料の場合)】
止水材は流動粘性であり、クラック等の漏水に直結する水みちへ浸透させることができ、低モジュラスゴム弾性である為、躯体の動きにも追従可能です。
また、水みちに大量の水が存在しても専用の硬化剤との組み合わせにより、水中でも止水効果が可能な仕組みとなっております。
さらに、エマルジョン系の為環境対応で安全な材料となっている為、施工後の養生も不要、即止水効果を発揮できる材料となっております。
直接的原因のクラックに向けて、止水材を注入することで漏水防止を目的とします。
【止水工事と防水工事の違い】
防水工事は将来漏水が起こらないよう、漏水箇所全体的に防水層を形成する工事です。
止水工事は漏水の原因を追究し、適材適所でピンポイントで、処置を施すことで漏水を止める工事です。
その為、知識や技能、経験値が必要になる工事となります。
止水工事は、既設の防水層の種類や既設の状態により、施工が可能or不可能はありますが
お客様のご要望(予算や施工日数)に寄り添いながら、一般的な防水工事だけでなく、上記のような止水作業等の漏水対応策を検討することも建築施工管理技士としての対応だと考えております。
棚田建材では、防水工事だけでなく外壁の調査・診断から適切な補修・メンテナンスをご提案致します!
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