あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

例年になく寒い寒い年末年始になりましたが、
そのような外に出るにはつらい環境に逆らわずに、
わたしは冬眠中の熊のように
家でハードディスクに録り溜めていた映画を観て過しました。

その中で、印象に残った
「剱岳 点の記」という映画があります。
地図を作るための測量に命を懸け、
険しい山を登る男たちの話です。

明治時代に日本に残った地図の
空白地帯を埋めるべく陸軍の測量部の技官たちが
立山連峰の危険な山岳に臨みます。
その中で落石、大雨、雪崩と登山の危険を
これでもかと描いていて、そのような危険な山に
人はなぜ登るのだろうという普遍的な問いを
思わずにはいられませんでした。
もちろん映画では地図を作るためなのですが、
はたしてそれが命がけでやることなのかと。

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新田次郎の原作ということもあり、主演の浅野忠信が
昨年亡くなった高倉健の演技に重なってしょうがなかったです。
朴とつで目標に粛々と向かう姿は
日本人のあるべき理想なのでしょう。

六甲山でも良く見かける小さなコンクリートの柱、
あれが地図を作るための測量に必要な三角点というものなのだそうです。
考えてみればすべての地図は最初からあったわけでなく、
「誰か」が作ったもので、長い期間、多くの人間が
地上の隅から隅まで測量をしてできあがったものなのでしょう。
しかし私たちはその「誰か」を知っているわけではありません。
多くの無名の人の仕事によって地図は作られたのです。
今ではインターネットで気楽に見ることが出来る地図ですが、
その作成には多くの知られていない無名の人の仕事の積み重ねによって
成されているということに映画を観て気づかされました。

棚田建材の仕事も建築物の修繕という地味な仕事です。
けっして誰からも知られる派手な仕事ではありません。
しかし、なくてはならない仕事とも思っています。

今年もささやかながら社会に貢献できるように、
社員一同努力したいと思います。

(棚田建材 T)